【キャンター】走行中にエンジン停止（4P10）故障原因を解説
「数年前に買ったばかりなのに…。」オーナー様から緊急のご相談を受けました。
【三菱ふそうキャンター 初年度登録：2016年 型式：TKG-FEB50】
ご相談内容
「（時速20Km）走行中にエンジン停止し、再始動が不可になってしまった」
こういった相談を20件ほど頂いています。
では、なぜこのような相談が多いのでしょうか？
今回は、（4P10エンジン）故障が多い理由を解説していきます。
※この記事は1分ほどで読めます。
◆走行中のエンジン停止した原因とは!?◆
冒頭にもある、緊急でオーナー様からご相談受けたのですが「アクセルON時に失速してSTOPした」との事でした。
この事からある1つの部品が頭に浮かびました。
【インジェクター】の不具合です。
今回のケースは、インジェクターですが、全てインジェクターが悪いと言う事はありません。
主な原因3つ紹介致します。
★除々にエンジン停止した場合★
【燃料系統+インジェクター】が詰まったりうまく供給されていないと燃料不足となり徐々に失速してしまいます。
まず、一番に確認するのが燃料ゲージと実際に燃料タンクに燃料があるかです。
メーターが壊れてガス欠になったケースもあります。
その他サプライポンプが起動しなくなってしまったなどが挙げられます。
★いきなりエンジン停止した場合★
【電気系統】の故障が考えられます。電気系統故障の判断は難しくスグに特定する事は出来ません。
「今、走行中にエンジンストップした方はコチラ」＞＞
簡易てきな例は、ヒューズが飛んでしまった場合です。
平ヒューズを確認すると飛んでしまっている箇所はありませんか？
★加速時のエンジン停止した場合★
【インジェクター】が悪さをしている事に間違いありません。
この症状は、インジェクターが詰まっているかススが固着してキレイな噴射がおこなえていない証拠です。
この場合、スグに走行不可能です。
★リコールの可能性はありませんか？★
◆そもそも、4P10エンジンとは？◆
三菱ふそうFUSO「4P10 Engine」
「4P10」エンジンとは、排気量3リットルの直列4気筒のインタークーラー付きターボエンジンです。
フラットなトルク特性と高回転化したのが特徴で、「BlueTec®システム」と組み合わせた事で従来性のエンジンよりも高スペックになっています。
4P10エンジンの大きな特徴はやはり「インジェクター」です。
BOSCH製のピエゾ式インジェクターが2010年から4P10エンジンに変わってから細かな燃料噴射が可能です。
★FIATと三菱が共同開発★
フィアットと三菱が共同開発をして、両社の厳しい品質基準、耐久基準、燃費基準をクリアし、三菱ふそうは「4P10」型式名で、フィアットは「F1C」型式名で世界中に出回っています。
このエンジンは、三菱ふそうの他にも日産アトラスにも搭載されています。
◆4P10エンジンが不調なワケ◆
実は、現在2020年5月13日現在で「日本のトラックで不具合NO.1」と言ってもいいほど不具合連発です。
高性能ハイスペックな雰囲気ですが、チェッカーを通すと約8～10項目もエラーコードが出てくることでも有名です。
どこをどう直したらいいのか迷いますよね？
このエンジンリコールも凄まじい事ながら、「エンジン制御+触媒関係+インジェクター」の不具合は魔の連鎖として、他の箇所にも異常コードが連発します。
また、海外エンジン特有の「いつの間にかエンジンオイル減っている」問題があります。
ミッションもデュアルクラッチトランスミッション「DCT」を搭載していて日産GTR35と同じ夢の2ペダルを採用していますが、発進しようとしてもギアがいつまでも入らなくなってミッション交換になる事もあります。
総合すると「燃料ポンプ・インジェクターなどの燃料周り・4P10エンジン全般・ミッション」4項目が非常に不具合が多いです。
走行中のエンジン停止をした原因は「4P10」エンジンだからと言ってもいいでしょう。
修理される場合はこの4項目を重点的に点検してください。
◆まとめ◆
いかがでしたか？
走行中のエンジン停止は「3つの要因」が基本的にはあって原因は「エンジン」にあります。
「燃料ポンプ・インジェクター・4P10エンジン周り・ミッション」
この4つを重点的にチェックしてみてください。
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